木の家の意味 〜 H-House
積み重なった箱は、壁だけではなく、底面に至るまで、
木の板で覆われています。
外観を木にしたのには、いくつかの理由があるのですが、その一つは、この地域が昔から、木にゆかりのある地域であったからです。
ほんの数十年前までは、木の板を張った家々が並んでいたといいます。
今となっては、近所では唯一と言ってもいい「木の家」ですが、時間的に少し引いて眺めてみると、
どちらがこの地域での、当たり前のあり方ということになるのでしょうか。
そういった意味では少々オーバーな言い方になりますが、ミッシングリンクを埋める存在であるという風に考えています。
この家では、あえてプレーナーをかけていない、ザラついた面をおもてにして使っています。 赤みがかった塗料を複数回塗り重ねることで、重厚感のある風合いになっています。